ペジオ

閉ざされた森のペジオのレビュー・感想・評価

閉ざされた森(2003年製作の映画)
2.8
人は真実に興味があるのであって、事実には興味ない 知らんけど

殺された軍曹にサミュエル・L・ジャクソン程の役者を配置している意図を考える
食い違う供述によって「嫌なヤツ」というレッテルが貼られた軍曹のキャラクターが立体的に掘り下げられる…なんて事は無く、それはあくまで事件の事実関係のみに終始する
ならばつまりは「そういうこと」なんだろうな…という結末に落ち着く

思えば結末で、登場人物達が「嘘」をつく「動機」がものすごく明確に提示されてしまうので、想像の余地の無い映画になってしまった様に思う
「アイツは何でこんな事言ったのだろう?」という問いの答え…その人物だけの「真実」を面白がるのがフィクションの醍醐味だと思うのだが、ここまでハッキリしてしまうとそれはもはや「事実」になってしまう(現実には事実があるのみだとは思うが。)
余韻なんて放棄した軽めの作風にするのなら、そのゲーム性に特化して欲しいところだが、証言はあくまで「嘘」なので若干の無法地帯感があってその快感にも乏しい(後出しジャンケン感とも言う。)

ジョン・トラボルタは魅力的だったが、この人の実力を考えるとこれぐらい手癖で演じられる様な気もする、知らんけど
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