ニシ

蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳のニシのレビュー・感想・評価

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映画として若いなと思った。破壊からの再生が描かれていて、20代の若者が主人公だったら青臭くなるけど37のイカつい哀川翔が演じてるから重厚なものに感じる。あくまで感じるだけだけど。

ずっと哀川翔の個人視点で物語が流れていって基本的に人と向き合わないんだよね。向き合うところといえばダンカンさんに貿易会社に誘われる時と最後に化石博士は若い2人が殺ってるぞって言う時。それだけ哀川翔の内面的部分に焦点が当てられてる。大杉漣さんとの会話なんて自分自身に言ってるに他ならない。最後の方でなんか死んでるし。

化石博士は一回終わったものを再生させる象徴として最高に機能してたと思う。自分と相手だけではなく全体を見なければ。過去と現在とも置き換えられると思う。んでからのあの追いかけっこだよな。「一回終わった人に向こう、幸せがある。」ちょっと説明が入ったなと思ったけど、絶妙でいいと思う。

こんなおもろいんや黒沢って。
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