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戸田家の兄妹のmamのネタバレレビュー・内容・結末

戸田家の兄妹(1941年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

上流家庭が父の死をきっかけに残された家族が崩壊していく様を残酷に描き出す。

父の遺した借金のため家屋敷を手放し、母と三女は5人の子どもを頼り身を寄せるが、長男宅では嫁に邪険にされ、長女宅でもキツい言葉で非難される。
この時の母と三女が無言でみせる、悲しみに満ちた深い落胆のシーンがとても苦しい...。

次女のもとへも行く気になれず廃れた別荘へと移ったが、父の一周忌で天津から戻った次男が母たちの現状を知り兄妹を叱責する。そして自分が母たちの面倒をみることを決め、新天地の天津で新たなスタートをきろうとするのでした。

母たちを冷遇する3兄妹には自分たちの家族があり、独身の次男とはまた感覚が違うんだろうな、とも思った。

幸せな未来を予感させるラストだけれど、その後の戦況を知る今となっては、天津に行っちゃうのかぁ...と複雑な気持ちになってしまった。

2023-498
巨匠の生誕120年・没後60年を偲んで...
(誕生と逝去が同日の12月12日)
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