似太郎

太陽はひとりぼっちの似太郎のレビュー・感想・評価

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)
4.3
【煉獄】

最初観たときはあまり面白く感じなかったが、段々良さが理解出来てきたアントニオーニ作品。(アラン・レネの『去年マリエンバートで』も初見時は良く分からんかった)

かなり大人っぽい内容なので、ガキには理解出来ない世界観である。10代のぼくには早過ぎたのかも。😅😅😅

こういう緩慢で風景ばっかり撮ってる映画がさも【芸術的】だと勘違いしてる人に対する嫉みもあった訳で。☺️(恥ずい)
若い頃はフェリーニの方が夢がありファンタジックで好きだったのだが、今は?🤔🤔🤔

戦後イタリア映画の中でも内容が相当ハイブローで、主演モニカ・ビッティのアンニュイな美貌にメロメロ!。株ブローカーを演じるアラン・ドロンもなかなかのクール・ガイ。現代人の焦燥と孤独を切り取った映像詩として、かなりの見応えがある。

人工的でメタリック都市風景は、ヴェンダース作品や森山大道の写真にも近い。どことなく不安気な映像を観てるだけでも飽きない感じがある。
ヌーヴェルヴァーグ作品とはまた違った静謐なムードがあり、大人の色気がムンムン💋な作品である。
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