本作のハイライトはなんと言っても、近衛十四郎演じる主人公が六人の容疑者の中に紛れた一人の忍者を殺す為に、命乞いをする他の五人もろとも叩っ斬る場面!
60年代のドライでリアリスティックな東映時代劇を象徴するシーンである。
全編を通して不穏さを煽るBGMや、クライマックスの霊廟を舞台とした闘いも時代劇としてフレッシュ。
中盤の斬り合いで敵の首が飛ぶ描写を引きの画で一瞬然り気無く見せる演出には思わず「うおっ!」と声が出てしまった。
山城新伍演じる新蔵が、白葉尼が密偵であると知った直後にまんまと色仕掛けに掛かっちゃうところは「オイオイ…(汗)」という感じ。