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寄宿舎 悲しみの天使のgenarowlandsのレビュー・感想・評価

寄宿舎 悲しみの天使(1965年製作の映画)
4.1
感動の前にインパクト大でした。萩尾望都『トーマの心臓』のオリジナル。神学校の優秀で真面目な上級生と、天使のような愛らしい下級生が「特別な友情」を抱き、互いに詩を交換して、想いを確認しあう美しい二人。しかし二人の関係にヒビが…。加えて、神父が生徒を…とかがあり、価値観が揺さぶられました。

誰が誰を恋愛対象なのかは、特別な思いも偏見もないのですが、神父が生徒を…の件があり、同性愛とは別に成人が未成年を愛するのは、思っているだけならOKか、立場使ってないか、等、正直混乱しました。ジョルジュとアレクサンドルの関係は美しいが、ジョルジュが修道士になって力ある立場になったらどうなるんだろう。とか、謎が深まるばかり。今、問題になっているJ事件と、重ねて観てしまい、明らかにアウトの線がわからなくなった、というのが感想です。

二人の美しく恐ろしいほどの純愛、ではとどまらない感想をもちました。現代の価値観で観たらば、ですが。

修道士や神父も、同性愛を罪だと言いつつ、実はそう思っていないところが本音なんです。そして生徒を天使といって遠くからも愛でる。

majiziさん、ご紹介ありがとうございます😊
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