似太郎

カサンドラ・クロスの似太郎のレビュー・感想・評価

カサンドラ・クロス(1976年製作の映画)
3.8
元祖細菌パニック映画。今観ると若干古めかしい演出だけど、列車の中であたふたするワン・シチュエーション映画としては往年のヒッチコック作品のようでもあるし、スピルバーグの作るパニックムービーの香りもする。

まるでチープなTVドラマみたいな画面なのだが、その学芸会っぽさが逆に愛しくなる反作用的な含みが感じられ楽しい。これを不条理でトチ狂ったノリにすると水野晴郎の『シベ超』になる印象。マーティン・シーンが演技ヘタクソ過ぎて萎えまくる。本来、笑うべきシーンではないのに。

観てる間は結構ハラハラしたし見せ場も多く飽きさせない構成ではあるんだが、何かオリジナリティに欠ける脚本で刺激が足らないと思ってしまった。そういう意味でロメロの『クレイジーズ』や『サブウェイ・パニック』には遠く及ばず。🙄
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