amrs1909

恋愛小説家のamrs1909のレビュー・感想・評価

恋愛小説家(1997年製作の映画)
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ホテルの瀟洒な浴槽に、女が腰掛けて髪をまとめている。うなじから背中、腰までが露わになり、美しい曲線を描く。真珠のピアスやネックレスの静かな輝きが、すべらかな肌を飾る。

目を見張る画家へのズームインから、ゆっくりと旋回して彼女を映すカメラワーク。画家がいる暗い部屋に零れる浴室の優しい光。彼女の姿が画家にインスピレーションを与えるこのシーンに、演出と裸体の美しさが幻想的な雰囲気をもたらす。

ヘレン・ハントが、ヒステリックだが優しく愛情深い彼女を魅力的に演じている。息子の病気は改善できると医者に言われたときの表情は、言葉よりも切実に安堵を物語っていた。ボルティモアのレストランでボーイと軽く踊る姿もすてき。

主人公である偏屈男のキャラクター設定は、潔癖症&強迫性障害と単なる性格の悪さを混同していたとも思えた。

男と女の間に画家が挟まれて、支えたり救われたり励まされたりと、風変わりな恋と友情の三角関係。夜明けのパンを買いに、散歩に出よう。