胸が引き裂かれる映画。精神を擦り減らす映画。
だが、一生に一度は観るべき映画。
同時多発テロが起こった当時はまだ幼くてほとんど記憶にないけど、ニュースで見て子供ながらに衝撃を受けたことは覚えている。
あれから20年以上、深く知ろうともせず生きてきたので、恥ずかしながら、世界貿易センタービルに突っ込んだ2機以外にもハイジャックされた飛行機が2機もあったことを知らなかった。
4機中3機が標的に到達する中、唯一到達させられなかったユナイテッド航空93便。
機内での混乱の様子は壮絶だったが、最後の最後までテロリストに立ち向かうこと、そして生きることを諦めなかった乗客たちには、ただただ尊敬しかない。
航空管制塔や防空司令部など、地上の様子も描かれており、ハイジャックを検知し、あらゆる機関と連携しながら保守的で動かない政府と闘い、パニック状態になりながらも迫り来るテロリスト達から国を守ろうと奔走する当時の様子を初めて目の当たりにした。
後のISが生まれる発端となったとも言われる、アメリカ政府としては最大の汚点であるこの一連の事件は、決して忘れてはいけないし、我々には後世にまで語り継ぐ義務があると思う。
