タクマ

キューポラのある街のタクマのレビュー・感想・評価

キューポラのある街(1962年製作の映画)
3.7
見たで。
「ALWAYS 三丁目の夕日」では深掘りまではされなかったあの時代の陰に生きていた人達を映した映画だった。お父ちゃんは飲んだくれですぐ家族に手を上げるしお母ちゃんはちゃんと子供の味方になって上げれる余裕もないしで今の時代で言えばなんて親なんよって話なんやけどそれはこの人達が残酷なんではなくてそんな親にしてしまった当時の社会の現実と残酷さを感じる所でもあり…
重い話だけで終わらないのは主演の吉永小百合さんの存在感あっての物。モノクロの場面を光で一杯にするような彼女の姿とどんな逆境でも失わない気丈さにどんなどん底でも前を向いてれば人は大丈夫という気持ちにさせてもらえた人間ドラマの良作だった。
北朝鮮への帰国事業の描写は今の歴史を知ってる人間からみたら複雑だし後々の事を考えたら正直どんな気持ちでみたら良いかわからなくなったが当時の歴史を垣間見れる映画の存在意義を感じる瞬間でもありました。
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