なやら

モード家の一夜のなやらのレビュー・感想・評価

モード家の一夜(1968年製作の映画)
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すげえ。初めのモード家のところ、初めの方は主人公もモードも形骸化した哲学対話に終始してて鬱陶しいのだが、主人公がモードに不意に踏み込んだ風の質問をする→思わずモードがマジレスっぽく返しちゃう的なやり取り以後は、両者とも本音を滲ませて話す感じになって楽しい。会話中いきなりクローズアップのモードに切り返す所サイコー。
ロメールの中でも特にエキサイティングな機微劇ぶり。
あとラストの砂浜、ホン・サンス的(って言うのもアレだけど)なズームが出てくるが、本家本元らしく流石のキレ味。

モードが主人公に言う「あなたは恋愛より主義を優先する人だわ」ってセリフが気に入った。恋愛に対するのが「理性」じゃなくて「主義」ってなんかカッケー。インテリ。
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