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モード家の一夜のあーのレビュー・感想・評価

モード家の一夜(1968年製作の映画)
5.0
ロメールの魅力が詰まったこの作品がヌーヴェル・ヴァーグの私的ベスト
哲学と人生と恋愛について話すモード家での一夜
大人の恋愛はシンプルなものではなくて、自分の主義や思想、体裁が最優先で愛情は二の次になっちゃってるから子供の時みたいな純粋な恋バナができない
前半はほぼ友人同士の会話だけにも関わらずそれぞれのプライドや偏見が見え隠れする仕草や言葉があるから面白くてずっと観てられる
後半のデートの場面で前半の会話が活きてくるのもいいし、昨夜あんだけ語ったのに何も変わってないことでわかる大人が素直に変化を受け入れることの難しさ
いつもの色彩豊かな映像ではなく、スタートから含みのあるラストまでモノクロによる余計な情報を除外した峻厳な雰囲気もいい
フランソワーズの子供と大人の両方の魅力を兼ね備えたような美貌と性格が最高
トランティニャンの感情を内に秘めたような演技は他の作品でもよくしてるけど彼にしかできないと思う
あー

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