なちゃん

秋日和のなちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

秋日和(1960年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

例の事件で松本なんちゃらを庇って二次加害を繰り広げてる輩は小津のこの作品を観てもらいたいと思う(あの人たちがこう言った芸術を好むかは知らないけど)。ホモソーシャル的なおじさん同士の"馴れ合い"の気持ち悪さを見事に描写してる。

批判を受けそうだが、小津の目線のひとつにフェミニズムがあったと思う。夫の脱ぎ捨てたジャケットを無言で拾う妻、という描写があるが、これは小津の家父長的な思想を表しているわけではなく、こういった部分をあからさまに見せることで疑問を呈していると感じた。映画のリズムといったものもあるとは思うが、自分は小津がフェミニストであった可能性も再考している(実際小津は生涯にわたって結婚もせずに子供もいなかった)。フェミニスト、までいかずとも小津が結婚という仕組みに疑問を持っていたのはあきらかではないか。
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