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秋日和のmhのレビュー・感想・評価

秋日和(1960年製作の映画)
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お父さん大好きっ子(娘)の自立がテーマだった「晩春(1949)」のバージョン違いでこちらはお母さん大好きっ子(娘)の自立がテーマ。
学生時代のマドンナが未亡人になってて、未亡人自信とその娘をなんとかしようと、学生時代の仲間が一念発起する。
BGMのせいかとも思うんだけどコメディ色強め。テンポの良いやり取りも相まって、ぼんやり眺めてるだけで心地が良い。
「東京物語」でやってみせたような大胆な時間の省略も試みられており、それがまた気持ちいいのだった。
「晩春」にはあった気持ち悪さとか残酷な部分が、こちらにはなかったのも特筆すべき点。でもそでは原作があるからこそのバランスだったのかもしれない。
ときにデウス・エクス・マキナの役割も担う娘の友だちが異様にキャラ立ってて主役のような目立ちかたをしておった。
今回、小津安二郎の毒は少なかったように思う。
面白かった。
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