B姐さん

悪魔のいけにえのB姐さんのネタバレレビュー・内容・結末

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

正直、4Kになったことはどうでもよかった。やっぱ、昔、汚い二番館の最前列で観た、ザラついた16mm(ブローアップ35mm版)の手触りのほうがこの映画には似合ってると思ったからだ。そしてあの肉の腐った匂いも。
しかし40周年ということもあり、劇場で2回観て、DVDを持っているにも関わらず「お祭り」に行ってみた。

場内は昔とかわらず物好きなひとたちだけで、ガラガラ。
おなじみのアバンがあり、物語の幕が上がるともうそこは茹だるような暑さのテキサス。
トビー・フーバーが半年かけてリマスターした4Kバージョンはすばらしく、あのザラついた感触も残っている。腐敗臭もちゃんとある。そして一番よかったのはサウンド・トラック。月夜に照らされた自動のこぎりの音は「ぎゃいーん」だと記憶していたが、ぐががががががが!といった途轍もないものだった。

昨日知ったのだが、レーザーフェイスことブッチャー・マン役のガンナー・ハンセンが11月7日に亡くなっていた。
4K版で初めて見れたのが、「キラー・マスク」に覆われている奥の「眼」。兄貴に怒られた彼が窓際のテーブルに座ってうなだれるショットがあるのだが、夕陽に照らされた眼がみえる。
いや映っていなかったかもしれない。でもわたしは、確かにみたのだ。だからどうしても、あの瞳が忘れられない。

@渋谷HUMAXシネマ(11/5/2015)4K SR
B姐さん

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