フランケンシュタマチ

悪魔のいけにえのフランケンシュタマチのレビュー・感想・評価

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)
5.0
いくら歴史的・発明的な傑作という立ち位置の作品であっても、目の肥えた現代人には古臭く感じたり、既視感や物足りなさを覚えてしまう...なんてケースは少なくない。

でも本作はなぜかいつ観ても面白いし怖い。
初見時の「やばいものを観てしまった...」という感覚は、時間が経って再鑑賞した際には無くなって冷静になり、視点が俯瞰的になるものですが、私はずっと「やばい」という曖昧な感覚的な感想が継続されています。

ヘタウマなのが逆に魅力に昇華されている。
かと思いきや意外にも作り込まれていたり(画作りと演出が本当に見事)、観れば観るほど分からなくなります。

影響力が多大で、むしろ本作より良く出来ている(映像的な質や見せ場の量と配置etc...)作品は無数に存在していますが、やはり「原点にして頂点」にしかない、秀逸な嫌悪感の煽りや暴力的な空気感が確かにあります。
とにかく奇跡的な名作だなと思います。