ATSUSHI

悪魔のいけにえのATSUSHIのレビュー・感想・評価

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)
5.0
土星が近づいてる。気を付けよ

ホラー界の金字塔傑作ということだが、70年代なりの病的さも伺える。
墓場荒らしによって出てくる死骸、不吉な星座占いを始めに後々の惨劇に繋がる様も不気味そのもの。土星の存在がここまで諸悪の根源として見なされるところ、昨今の疫病菌が頭をよぎっちゃってしゃーない。

剃刀で痛めつけて完全に楽しんでるサディズムの極み、後に完成される続編やフォロワー作品を追ってもやはり誰にも真似できない“狂気”がある。
殺人鬼のアイコンとして親しまれるレザーフェイスがここでは微妙に人間臭いのも気持ち悪い。(こんな鶏の鳴き真似みたいな声してたっけ?)

しかし何度観ても思うのは、ヒロインのサリーはあんな状態でよく逃げ切れたもんだと。
演じるマリリン・バーンズもほぼノースタントらしく、箒で殴れられるシーンまでも本当ときた!俳優としても相当な至難のはずだが、当時の監督のカノジョだったという事で納得。
あの女ギャーギャー喚きすぎで頭に来る、とか言う奴とは仲良くしません(笑)

また機会に恵まれれば、リマスター前のDVDかVHSで再見したい。