キミシマユウキ

続・夕陽のガンマン/地獄の決斗のキミシマユウキのレビュー・感想・評価

4.2
南北戦争時代のアメリカの荒野にて、卑劣漢・悪玉・善玉の三人の賞金稼ぎがある男の遺した莫大な金貨を巡って争うことになるが…

マカロニウェスタンと言ったらこの人!
セルジオレオーネ監督の”ドル箱三部作”最終章!
まだ『荒野の用心棒』は観てないが、直接的に『夕陽のガンマン』と物語の繋がりはなく、ここから観たいという人でも大丈夫だろう!
主演はもちろん若きクリントイーストウッド!
今まで見てきた西部劇映画は

#キミシマムザ西部劇セレクト

にてチェックだ!

これは前作を超える面白さ!
予算が増えたんだろうなというのが目に見えてわかるほど当時の時代の割には派手な爆発や凄い数のエキストラ、そしてアクションで今の時代にしても充分に楽しめる作品になっている!
特に”ある橋”前後のシーンは圧巻だった!
もちろん醍醐味はアクションだけではなく登場人物の複雑な人間関係と駆け引きがカッコイイ!
ということでメインの三人だけ紹介しよう。

・善玉(ブロンディ)=クリントイーストウッド
三人の中でもやはり主人公格。前作のポンチョとテンガロンハットの方が好きだったので序盤の服装はそこまで好きじゃなかったが、途中からその服装にチェンジ!仮にドル箱三部作の主人公が同一人物だとしたら、もしかして時系列的にはこちらの方が『夕陽のガンマン』よりも前なのか…?
ただある男が言ったセリフの通り

「お前は全く善玉なんかじゃねぇッッ!!」

うん、三人の中ではマシという程度でコイツもイイヤツではなかった(笑)

・悪玉(エンジェルアイ)…リーヴァンクリーフ
これはわかりやすい悪玉。情報を聞き出す依頼を受けたらまずその男から情報を聞き出して殺し、息子を殺し、依頼人から報酬を貰ったらそいつも殺す、という徹底ぶり(笑)リーヴァンクリーフは前作『夕陽のガンマン』の役どころが主人公を食う勢いでかっこよかったので今回は少し残念だ

・卑劣漢(トゥーコ)…イーライウォラック
ずるがしこくて汚くて不細工な奴だけどどこか憎めないコミカルなキャラ。ファンも多いんじゃないだろうか?彼と”首吊り縄”のくだりは今作の重要なポイントだ!ただ”卑劣漢”って言葉普段使うか?女子高生とかが

「もう!やめて!この卑劣漢!」

とか使ってるところを想像できない。よくわからなかったので調べてみたら意味は
「ゲス野郎、クズ男の風上にも置けな(ry」
みたいな酷いものだった。可哀想なトゥーコ(笑)

と、この個性豊かな三人が状況によって時には手を組んだり、時には敵対しあったり、騙し騙され裏の裏をかく!というドラマを展開してくれるので3時間弱の内容も飽きずに楽しみことが出来るのだ!
もちろん三人とも銃の腕前は超一流。最後三人で決闘するシーンの緊張感は素晴らしいぞ!
また前作から気になっていた音楽もとてもよく、調べてみたらこの監督の音楽はほとんどエンニオモリコーネさんが担当しているらしい。The西部劇な音楽の元祖なのだろうか?とてもかっこよくてサントラに手が伸びそうだ(買うとは言っていない。)
古い時代の映画の傑作は今見ても全く色褪せないという証明の代表作のような作品だった!

~オマケ~

とりあえず次は一作目の『荒野の用心棒』を見て”ドル箱三部作”を制覇する!終わったら”ワンスアポンアタイム三部作”に手を出そうかな?すっかりセルジオレオーネ監督に夢中になっているキミシマムザ裕君であった!
また、セルジオレオーネ監督以外の西部劇でオススメが有ったらどしどし教えてください(^^)/

西部劇好き、クリントイーストウッドのファン、そして結局皆ずる賢い3人組の手に汗握る駆け引きを見てみたい方にはオススメの作品