父親がよく観ていた影響で西部劇が好き。でもそれはメイド・イン・ハリウッドであって、マカロニ・ウエスタンってなんだかジャケ写を見てもギトギトなB級感が溢れていて、タイトルも“荒野”“ガンマン”“ジャンゴ”“復讐”などがどれにもついている印象で似たり寄ったりだし、なんとなく食指が動くことはなかったです…。なんですけど本作はタランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』('12)を観た流れとジャケ写のインパクトで観ることにしました。
ゴースト化した泥だらけの宿場町にやってきた流れものジャンゴと、町をいじめる悪党たちとの戦い。シンプルなドエンタメだけど面白かったです。
このジャンルに火を着けたセルジオ・レオーネ監督の『荒野の用心棒』('64)とは関係ないのに タイトルに『続』って付けちゃういい加減さ(原題はDjango→ジャンゴ)といい、棺を引きづりながら旅をし、戦う時の武器がガトリングガンという見た目の異様さといい、なんてカルト感満載なのでしょう。
本作をリスペクトするタランティーノは時代に埋もれつつある立役者を掘り起こして世に知らしめる作業をしてたんだなー、って思いました。
『荒野の用心棒』('64)、『夕陽のガンマン』('65)、『続・夕陽のガンマン』('66)はマカロニ・ウエスタンの中でもかなり完成度の高い作品とのことでいつか観たいです。
それ以外に学んだことをつらつらと↓
☆ マカロニ・ウエスタンは淀川長治が名付け親なんだそう。本国イタリアでも使われているようですが、元は和製英語なんですね。
☆ マカロニ・ウェスタンは日本でも人気を集め、『必殺シリーズ』、『子連れ狼』など多数の時代劇に影響を与えたのだそう。
☆ ジャンゴを演じたフランコ・ネロはマカロニ・ウエスタンを代表するスター俳優なんだそう。タランティーノ監督の『ジャンゴ〜』にちょい役で登場してたのですね。
☆ 悪党たちのやられっぷりが仮面ライダーのショッカーみたい。これもカルト風味を強くしている。
☆ 先日、父に聞いたらよく観ている西部劇はマカロニの方だった。まじ?ずっと勘違いしてた。