Boss2054

日本の仁義のBoss2054のレビュー・感想・評価

日本の仁義(1977年製作の映画)
3.7
1977年。東映作品。アクション。

監督、中島貞夫。
キャスト、菅原文太他。

東映の栄枯盛衰を描いた「あかんやつら」ト云う本を読んでいる。
今、60年代のスター時代劇から集団時代劇へ変遷するあたり。

読んでいると東映には独特のホンの作り方があって、
例えば、とにかく、主演スターが際立つようなストーリーにする、とか、
なので、ワタシがストーリー判断の基準としているハリウッドエンタテインメント作品の脚本の教科書とはあまりにもかけ離れていて、
いつも、なんだかなあ…。
ト、思っていたのだが、
その理由がやっと分かった。
ホンの前に色々な条件があるのだ。
基本はまあ興行的に当てるコトだろう。
東映の時代劇がなくなってしまったのは、興行的に当たらなくなってしまった。
ト云う単純な理由である。

当たってるウチはガンガン、
それこそ粗製乱造までしていたくせに、
当たらなくなったら、そのジャンルごと破棄してしまうなンて、
やはり、映画ってビジネスなんだなあ…。
トしみじみ思う。
ハリウッドだって、西部劇ト云うジャンルはほぼないに等しいしね。
カンフー映画もそうだしね。
トホホ。

で、この作品は、おそらく、実録ものが流行っていた頃のオールスター映画。
なので、オールスターありきでホンが作られている。
主筋は菅原文太さん演じる主人公の栄枯盛衰。
その主筋に絡んで、
鶴田浩二、岡田茉莉子、池波志乃、千葉真一、フランキー堺、林隆三、川谷拓三などのオールスターのエピソードが絡んでくる。
なので、全員の見せ場、いわゆる、芝居場がきちんと用意されていて、
それを観るだけでも楽しい。

ワタシ的に特に際立っていたのは、
この手の作品には珍しい、フランキー堺さんト林隆三さん。
役をきちんと演じながらも東映色に染まっていないのが、異色でイイ。
お二人とも自分の芝居をきちんとなさっている。

が、ココは、鶴田浩二さん。
ラストの見せ場のカッコいいコト!
明日に向かって撃て、ダネ❣️
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