松井

キャスト・アウェイの松井のレビュー・感想・評価

キャスト・アウェイ(2000年製作の映画)
3.6
配送会社に勤務するチャック(トム・ハンクス)は精力的に働き、恋人のケリーと結婚することを夢見ていた。ある日、自社の貨物飛行機の墜落事故に合い、無人島へ流れ着く。四年間のサバイバル一人暮らしを描き大人の子供らしい一面を描いた作品。


撮影の過酷さが伝わっており、演技力も素晴らしい。ただひとつ注文するなら体型があまり変わらないので違和感を感じた。痩せ細っていけば無人島生活の過酷さをもっと表現できたと思う。


ウィルソンは色白の大人しい、人の話を黙って聞いてくれるいいヤツだった。蹴られても文句ひとつ言わない。



以下ネタバレ感想★★★★







恋人にクリスマスプレゼントを渡す台詞がカッコいい。『車の中で空けるようなプレゼントじゃない』この台詞をナチュラルに言える大人の男性を演じている。


一方で無人島での生活では子供のように振る舞う。象徴的なのは火がなかなかおこせず叫んで悔しがり、着いたら着いたで狂喜乱舞する姿が幼い子供のようだった。ひとりになるとこうした側面を見せるのが人間らしい。


一番印象的なのはウィルソンを蹴り飛ばしストレス発散しすぐに救助に向かうシーンは面白かった。ウィルソンとの別れのシーンで泣き叫ぶ姿が本来押し込めていた感情を爆発させた名シーンだったと思う。


無人島から救出された後は周囲の人間関係も変化しており、時の残酷さを実感する。


この映画は大人が閉じ込めている幼い感情と人の繋がりとの大切さ。そして時の流れが上手に表現されていたんではなかろうか。
松井

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