チャールズ・ブロンソンの代表的な「デス・ウィッシュ」シリーズの二作目です。
一作目の『狼よさらば』の舞台はニューヨークでしたが、今回はロスアンゼルス。一作目でレイプのトラウマで精神病院に通うことになった娘が、今度は死んでしまう。ポール・カージー(チャールズ・ブロンソン)は再び自警団として復讐をはじめるが……という話です。
この頃のシリーズ物にしては前作とのつながりがちゃんとある。ポール・カージーというキャラクターがちゃんと出来てる。ヴィランに立ち向かうヒーローなんだけど、素人なのは否めない。そこが味になっている。
ニューヨークからシカゴに移り、さらにロスアンゼルスに移る背景がちゃんとある。ニューヨークとロスアンゼルスの悪の描き分けもちゃんと出来てる。
ポール・カージーが再び自警団をやる動機づけは十分だと思う。ただ、なぜ建築家が銃を持ってるのか、なぜ射撃がそんなにうまいのか。一作目ではこれが描かれてるのだけれど、本作ではそこが端折られてる。一作目を観た人はいいんだけど、二作目の本作から見る人はちょっとそこが引っかかるかもしれない。