Yoko

ティファニーで朝食をのYokoのレビュー・感想・評価

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)
3.5
富豪との結婚を夢見る女性”ホリー”。憂鬱な気分の時には宝石店ティファニーを見て気分を取り戻す彼女の住むアパートに作家志望の”ポール”が現れる…。

原作は未読で鑑賞。
カポーティにとっては一家言ある作品であるとの前情報はどこかで見聞きしていた。
展開として目覚ましく素晴らしいとは言い難いけど、冒頭ショーウィンドウ越しに朝食を食べるヘプバーンの姿は孤独を感じさせながらもとても魅力的。
同時に、自由を虚しく謳う彼女の身体が華奢であることが強くもの悲しさを訴えてきた。
それでも、軽やかなファッションを着こなすスターとしてのきらびやかな華もまき散らすことは忘れない。
彼女が持つ優雅なパブリックイメージが上手く活用されているような気がした。

ちなみに、2017年11月ティファニー本店にカフェがオープンしたことで、実際に「ティファニーで朝食を」が体験できるようになったとのこと(https://www.asahi.com/articles/ASKCC2CT3KCCUHBI002.html)。
ライトブルーを基調とした内装はあまり作品のイメージと結びつかないけど、まぁこれはこれでいいのかな。
公開年から実に50年以上を経ても「聖地」を生みだせるパワーを持つことは、歴史的にみて「名作」でありとても強く人々に根差していることが窺えます。
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