愛の始まりと終わりを描いたリアルな物語。
結婚7年目。ペンキ屋として働くも向上心もなく朝から酒を飲む毎日を過ごすディーンと、看護師として忙しい日々を送るシンディ。
かつては愛し合った2人の関係は、今では冷え切りつつあった。
あの頃の2人に戻ろうと何とか修復を試みるディーンだけど、シンディの心は離れていく一方で…
互いに愛し合っていた幸せな日々と、破綻寸前の現在を交錯させながら、対極のゴールへ向けてそれぞれのストーリーは進んでいきます。
もうなんというか、すっごくやるせない気持ちになりました。愛の終わりのあの救いようのない感じ。
妻との関係をなんとか修復させようと努力するディーンの姿が猛烈に痛々しかったし、もはや完全に心が冷え切っているシンディに夫が何をしたところで響かないのは一目瞭然。
上昇志向が高く現実主義のシンディ。
尊敬できない夫に嫌気がさしてくる。
一方のディーンは、家族3人で慎ましくも幸せに暮らしていければ十分という考え。
恋愛体質だったシンディの過ち込みでありのままを受け入れたディーンに対して「正直、その仕打ちはないんじゃないの?」と不憫に思うシーンも多かったのですが、シンディの気持ちに全く共感できないか?と言われれば嘘になる。
プロットは良いのですが、やたらと生々しいエピソードやひたすら切ないストーリーにひどく精神を持っていかれる作品です。
ライアン・ゴズリングは、この映画のために自分で髪を抜いて禿げ上がった哀れな男を演じています。
これがあのライアン・ゴズリング?
ララランドやドライヴの?
役者魂に感服。
キュートなミシェル・ウィリアムズは
増量してもやっぱりキュートだからすごい。