ケンヤム

自転車泥棒のケンヤムのレビュー・感想・評価

自転車泥棒(1948年製作の映画)
4.2
自転車を盗まれて、自転車を探しにいくただそれだけの話。

このストーリーだけで格差社会を描ききる姿勢には頭が下がる。
盗んだ兄ちゃんにとっては、たかが自転車だったのかもしれないが、主人公にとってはその自転車が人生を左右するものだった。
それを周りの人間は理解しない。
俺は知らないと見て見ないふりをする。
主人公は自転車を奪われたと同時に人生まで奪われたのだ。

主人公の言葉が切ない。
「生きていれば何とでもなるさ。」
ケンヤム

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