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自転車泥棒のZUSHIOのレビュー・感想・評価

自転車泥棒(1948年製作の映画)
4.5
多分、20年ぶりぐらいに観たが、当然全く観方が変わっていた。
つまり「父親」に感情移入していたからだろう。
日本と同様の敗戦国イタリアの戦後闇市にまみれて生きる姿がリアルに描かれているが、多く指摘されているにケン・ローチ監督の『家族を想う時』"Sorry We Missed You"との類似性(自転車か配送トラックかの違い)から言っても、あるいは『万引き家族』を引き合いに出しても良いが、この状況が70年以上経った今でもなお変わっていないことに問題がある。
「戦争」のせいにできた戦後よりも、「自己責任」でしかない現代の方がより深刻ですらあるように思われる。
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