このレビューはネタバレを含みます
とにかくグロいという前情報を聞いていて、確かにショッキングな場面はたくさんあるんだけど、世界観が素晴らしい、しかも世界観だけが取り柄の雰囲気映画ではなく、登場人物それぞれの過去や思いもしっかり描かれていて本当に見事。ミュージカル最高。あの汚い浮浪者のおばさんのオチには驚いた。登場人物に無駄がなさすぎる。ミセスラベットもトッドに少なくとも嫌われてはいなかっただろうに、あの報われなさすぎるラスト!不条理!最高!(えっ)
あと罪のない人を殺してミートパイにするって頭いかれてるだけでしょってまあ普通なら思うのだろうけど、トッドの復讐心が単純に妻と娘を奪った張本人だけに向けられたものではなく、金と権力で弱い人を平気で虐げる世界や不条理に対する復讐だと思えばわからなくもないんだよな。