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スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師のtulpenのレビュー・感想・評価

3.7
ティム・バートンとジョニー・デップの6作目のコンビ作。
スプラッター・ホラー・ファンタジー・ミュージカルってな感じか。

この映画の1番のお楽しみはジョニーの歌だったんだけど、
本人が自身の歌声を「盛りのついた雄鹿のよう」と形容していたほどとんでもなくもなかったw

決して巧くはないが歌う顔は妖しくやたらセクシー。

人肉ミートパイ作りのミセス・ラベットを演じるヘレナ・ボナム=カーターは監督の嫁だというのにオーディションを受けてこの役を得たそうな。
そのオーディションには歌手のシンディ・ローパーも参加していたらしいけどシンディ・ローパーだとPOP過ぎたかもしれないね。

それにしても・・・
トッドの宿敵ターピン判事を演じたアラン・リックマンのびっくりするほどの歌の下手さには感動、
ジョニーにハモってもらえなければ聴けたもんじゃない。
それと『スティル・クレージー』のドラムス担当・ティモシー・スポールは相変わらず卑しげでこっけいで邪悪さが滲み出るような役人を嬉々として演じていて嬉しい。

そしてそして何よりも素晴らしかったのは美術を担当したダンテ・フェレッティの仕事。
「アビエイター」「ブラック・ダリア」「ギャング・オブ・ニューヨーク」 どの映画でも常に感嘆のこぼれるような街並みを再現している。
今回もフリート街の街並みやパイ屋の2階にあるトッドの理髪店の外観、外階段 、傾いた屋根に窓が付いている屋根裏部屋などなど…。(まるで「シザーハンズ」のエドワードの部屋だ!) 必見!


今はもうない有楽座にて。
2008.1/19 (03)
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