Jimmy

恐怖省のJimmyのレビュー・感想・評価

恐怖省(1944年製作の映画)
4.8
約2年ぶりに観たフリッツ・ラング監督のサスペンス映画。
ある男が秘密結社の企みに巻き込まれていくあたり、とってもドキドキさせられて、観終わるとスッキリする気分がイイ。

グレアム・グリーン原作のドラマであるが、光と影の使い方がとても上手く効果的。

また、主演のレイ・ミランドはTVドラマ『刑事コロンボ』の犯人役も似合うし、アルフレッド・ヒッチコック監督『ダイヤルMを廻せ!』にも出演しているサスペンス映画に欠かせない存在という気がする。

そのレイ・ミランドが、精神病院から退院する場面から始まる。そして、「ロンドン行きの列車が来るまでの間、バザーに参加してみよう」というのが事件に巻き込まれる発端。
バザーで「ケーキの重さを当てた人(一番近い重さの人)にケーキ・プレゼント」というゲームをしたレイ・ミランドはケーキを手に入れる。
その「怖いケーキ」を手にしたことから、盲人のフリをした男に殴られるわ、降霊会にも参加することになるわ、そこで殺人が起こって犯人にされそうになるわ……と次から次へと様々な出来事が起こる。

途中、誰を信じて良いのか、本当は誰が死んだのか、などが宙ぶらりんとなるサスペンス状態が楽しい。

レイ・ミランドと知り合う女性マージョリー・レイノルズが清楚な美しさを見せる。
この映画、1回目に観た時は約85分で様々な出来事が起こる盛りだくさんなドラマなので筋を追うのがやっとだったが、2回目は構図や影の使い方などを楽しむことが出来た。
Jimmy

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