須美

回転の須美のレビュー・感想・評価

回転(1961年製作の映画)
4.0
ヘンリー・ジェイムズの原作を読んだのは中学生の頃なので、異様に倫理観の強い女教師がギャースカ騒ぐ話、という程度のあらすじしか覚えていなかった。

で、映画版もまた案に相違せず、異様に倫理観の強い女教師がギャースカ騒ぐ話だったわけだが、本作の場合、どちらかというと幽霊の存在は彼女の想像力の産物だったという方向にウェイトを置いている。

あくまで推測だが、このあたりには原作小説の脚色を担当したトルーマン・カポーティの意向がかなり反映されているのではないか。びっくりするほど彼の初期短篇「ミリアム」(1945)によく似た話なのだ。

今年はなんとスピルバーグ製作総指揮で再映画されるらしい。もう期待しかないよね。
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