Koshii

エスターのKoshiiのレビュー・感想・評価

エスター(2009年製作の映画)
3.6
ホラー映画を観よう!第四弾!

良質なホラーサスペンス!
有名な作品、まだ観てなかった!!

《あらすじ》
死産によって我が子を失ったケイト・コールマンは、そのやりきれない愛の置き場に戸惑っていた。その愛を正しい方向へ注ぐため、そして過去を受け入れるために彼女は養子を迎える事を決意する。

夫と共に孤児院を訪れたケイトは、ある少女と出会う。彼女の名はエスター。不思議と彼女に親近感を覚えたケイト達は、彼女を養子にすることに決める。

しかし、エスターの言動にはどこか違和感があり、初めこそ新しい家庭にうまく馴染めていないだけと感じていたケイトも、徐々に恐怖心を覚えるのであった。

やがて彼女の存在は完全な不協和音となり、コールマン一家を包みこむ。

家鳴りの如く軋み始める狂気。それは物語の序章に過ぎなかった、、、

エスターのベールが剥がれる時、痛みを伴う恐怖が我々を襲う。

以下ネタバレを含みます。











徐々に膨れ上がる狂気。判明するエスターの正体。

有名なホラサスとだけあって、かなり丁寧な作りだと感じた。非常にゆっくりと物語は進行していき、ケイトの家族らそれぞれにエスターは不幸をもたらす。この先何が起こるか予測のつかない不穏な空気感が終始流れているため、エスターの行動全てが怖い。その、いつ、どこから飛んでくるか分からない恐怖にびくびくしながら、それでも彼女の正体を知りたいという欲望は止まらない。

ラストでエスターの正体が暴かれ、真相を知る。男への執着心。その彼女の屈折した”嫉妬”がコールマン一家に牙を剥く。自分の承認欲求のために、家族を崩壊させ、夫の愛を独り占めにしようとするその姿はとても醜い。エスターが大人の女性と判明するからこそ、この醜さはさらに歪曲して見える。

展開に納得のいかないところは無いのだが、オチの割にはやや冗長に感じてしまった。スピード感があった方がサスペンスとしては盛り上がったと思う。


p.s. マックスが可愛い映画。
Koshii

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