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エスターのugaのネタバレレビュー・内容・結末

エスター(2009年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

なんでもっと早くこの作品に出会わなかったんだ!
おぞましすぎるサイコホラー映画...!


「死産してしまった娘への愛を ちゃんと愛を必要としている子供に向けたい 」という思いから ある夫婦は 孤児院で少女を養子に引きとる。

9歳の少女エスターを迎え入れた家庭に 次々と奇怪な事件や母親だけに対する酷い行為が撒き散らされ、家庭は混沌に呑まれる。

エスターは手話もすぐ覚えるしピアノも弾きこなし、9歳にして ファック の意味を知っている。周りの子供よりも大人びていて 自分の思想も持っている。


最初は自分を虐めてくる同級生を滑り台の上から突き落とし、次に 自身の身元を知っているシスターを殺害する。

殺害に 難聴の妹マックスを加担させ、母親にちくらないよう同罪者に仕立てあげて口止めをする。
やがてエスターがシスターを殺害したことを突き止めた弟ダニエルが シスターの死体を確認しに ツリーハウスへ登る。それに気づいたエスターはツリーハウスを放火し、ダニエルを病院送りにする。

エスターの右腕とさせられてた妹マックスもバックアクセルを踏んだ車に乗せられたり 多々命を狙われる。

家族をどんどん切り裂いていき、クライマックスには 父親と2人きりの状況を作り、身体の関係を持とうとにじり寄る。不信感を抱いた父親はエスターを突き放し、恋が叶わなかったエスターは家族全員を殺す手に出る。

母親の詮索の結果 やがて分かったのは エスターは発育不全の小さな33歳の凶暴犯罪者だった。

養子として家庭に乗り込み、夫を奪えないと家族全員を皆殺しにしてきた過去を持っていた。

ずっと子供のままの姿で 大人の女性として愛されないのは辛いよな....とちょっとエスターが可哀想にも思えた。


子供らしからぬ知識と奇行が伏線となり、だんだんと分かってくるエスターの凶悪さが本当に恐ろしかった。
自分で自身の腕を折ったり 簡単に人をハンマーで撲殺したり その異常さの原因が最後に明らかになってきて 面白かった。

可愛らしい様子からは想像できない展開と まさかの真相に衝撃を受け、ずっと緊張感の走る面白い映画だった。
ココ最近で見た中でダントツでお気に入り。
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