このレビューはネタバレを含みます
グレートムービー。
受け止めきれない出来事が立て続けに起こる群像劇。どれもシビア。
特に鍵屋のマイケル・ペーニャが撃たれる胸糞展開だけはやめてくれ〜と思ったら娘ってそんなのもっと最悪だ〜やめろ〜と思ったらそこはファンタジーばりの甘々展開で良かった。
でもセクハラレイシスト警官に助けられる展開は胸糞だな〜。ここを、正義感を振りかざすけど根っこには黒人に対する差別意識があるから咄嗟の時に撃っちゃうライアン・フィリップに対して、差別野郎だけどいざという時は頼りになるマット・ディロンという風には私は読みたくない。
みんな脆くて弱くて傷つけあってる。みたいなことが言いたいんでもない。
いやー絶対住みたくないわアメリカ。銃社会狂ってる。人の命軽すぎ。みんな狂ってる。頭おかしい。ってことでもない。
あー重たい。やだやだ。
ミリオンダラー・ベイビーは見てて受け入れられなかったけど同じポール・ハギスのこれは見れた。なんでだろう。
よくよく振り返ってみるとこれも脚本は過剰なのかな?ここまでLAの人種差別状況はひどくない?うーん。そうかも知れない。でもこういう群像劇ならある種の過剰さ、現実をデフォルメしてたとしても特に違和感はない。中立を装ってるのに偏った美意識とか偏狭な価値観みたいなのが見え隠れするとイラつくんだな多分。そこがイーストウッド映画を素直に見れない理由。