アノ

母のおもかげのアノのレビュー・感想・評価

母のおもかげ(1959年製作の映画)
4.6
作文の朗読と後の心情説明はいくら何でもクドい。が、それでも大変な傑作であるこに変わりは無い。
清水宏の特徴である移動撮影はやややり過ぎ感も否めない(さほど効果的に思えない)が、もう一つの特徴である子役の使い方は今作でも異様なキレがある。
特に、伯母に母親について問われた少年が何も答えずに引き戸の端をいじる仕草に戦慄した。
これは演技指導でどうにかなるものなのか。
義妹を殴りつけるシーンに至っては映画史に残る暴力描写というか。
観てて変な汗が出る異常な緊迫感だった。
淡島千景が何も出来ず耳を塞いでしまうなんて常人の発想ではない。
恐れ入りました。
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