からかす

容疑者Xの献身のからかすのレビュー・感想・評価

容疑者Xの献身(2008年製作の映画)
3.0
「沈黙のパレード」公開前に復習鑑賞。
ちなみにドラマ版は熱心に追っていたわけではなく
数話程度飛び飛びで見たという感じ。

フジテレビの大ヒットドラマの映画化とは思えないくらい
いい意味で落ち着いたトーン。
派手でけれん味のある演出もほぼほぼカット。
若干テレビ屋さん的なギャグシーンが邪魔なものの
ドラマに比べるとかなり少ない印象。
面食らったドラマファンも多そうだけど
個人的にこの物語、演出、構成は好印象。
そして空気感と会話で成り立たせる緊迫感の作り方も上手。
これは堤真一の天才数学者なれどうだつの上がらない
しかし強固な信念のある男の縁起が抜群だからこそ。

クライマックスの真相究明は
まあそこに頼らざるを得ないという展開でやや不満。
だがそこから怒涛のエモーショナルタイムに入りそうなものの
本作かなり必死に堪えて感傷的に流れすぎないよう
なんとか最低限に抑えている努力が見られてこれまた好印象。

とはいえ切なく哀しい事件の後で流れるエンドロール
KOH+の歌う切ないバラード。
それで終わればいいのにいきなりデレレーと
ガリレオの軽快なメインテーマどかーん!
これは正直映画の余韻を損ねるからやめた方がいい。
流すならせめて映画の冒頭だよ。
ガウス加速機で大爆発させた直後に流しゃいいんだよ。
からかす

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