ShinMakita

狼たちの街のShinMakitaのレビュー・感想・評価

狼たちの街(1996年製作の映画)
1.7
☆mixi過去レビュー転載計画(刑事・警察洋画編)




〈story〉
1953年ロサンゼルス。ロス市警特捜隊(通称ハット・スクワッド)の面々は、各地から甘い汁を吸いにやって来たギャングどもを「始末」するのが主な任務だった。今夜も隊長のマックス以下四人の刑事たちは、シカゴからやってきて傍若無人に振る舞うヤクザのジャックをレストランで取り押さえ、<マルホランドフォールズ>と呼ばれる崖から突き落とし半殺しのメに遭わせるのだった。翌朝、住宅分譲用の空き地で、全身の骨をバラバラに砕かれた娼婦とおぼしき女の死体が、地面にめり込んだ形で発見される。組織犯罪絡みかもということでハット・スクワッドが臨場。そこでマックスは死体の顔を見て愕然とする。女はアリソン・ポンド。数ヶ月前に別れた、マックスの元愛人だった。同日、マックスは刑事部屋に郵送されて来た映画フィルムを受け取る。映写機にかけてみると、映し出されたのはアリソンのバカンスシーン、軍基地、そしてアリソンとメガネの中年男がセックスをしている場面だった。フィルムに同封されていた電話番号にかけ、送り主と会うマックス。送り主はオカマのカメラマン、ジミーだった。アリソンに頼まれて、メガネ男との性交を撮影したのだと言うジミー。彼によると、メガネはトーマス・ティムズ将軍という軍の重要人物で、アリソンが死ぬ直前まで一緒にいた人間らしい。「ティムズに命を狙われているんだ、助けてくれ」と懇願するジミーを隠れ家で匿う事に決めたマックスだが、その夜、隠れ家が軍用重機関銃を持った集団に襲撃され、ジミーが死んでしまう。ティムズが事件の背後にいると確信したマックスは、スクワッドの部下たちを連れ軍基地へ乗り込んで行くのだが・・・

➖➖➖
ロサンゼルスの警察には「怖い」イメージがつきまといます。悪徳警官たちの温床という先入観は、ロドニー・キング事件やエルロイの小説の影響かも知れませんけど、映画に登場するLAPDのデカたちはやっぱりワルじゃないと納得がいきません。レビューした映画でいうと「フェイクシティ」や「チェンジリング」でも描かれていましたよね。この「狼たちの街」も、そんなワルい刑事が主人公。なんせハット・スクワッドの連中、言う事きかないギャングは平気で殺してしまうんですから。人権を最も軽視する警察ですね。

映画の出来としては、残念ながら中の下。謎解きもチープだし、ドラマも安っぽかったです。ただ雰囲気だけは抜群。特にデイブ・グルーシンの手によるハードボイルドなサウンドは一聴の価値ありです。
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