梅ちゃん

大帝の剣の梅ちゃんのレビュー・感想・評価

大帝の剣(2006年製作の映画)
3.0
東宝のトンデモSF時代劇というと、1994年高嶋政宏さん主演映画〈ヤマトタケル〉を思い出す。

①なんか三種の神器とか言い出だす
②時代劇なのに話が宇宙スケール
③阿部ちゃんをキャスティング
④主題歌がGLAY

共通点が多い。
嫌な予感がする。

だが、俺よ。
主演、阿部寛。
監督、堤幸彦ぞ。
面白くないはずなかろう。
これで仲間由紀恵がカメオで出ようもんなら役満クラスの逸品ぞ。

意を決して視聴。

いきなり宇宙船同士の戦闘。
時代劇なのに?
そう、時代劇なのに。

時は関ヶ原の戦い後の物語。

オリハルコンにより錬成された三種の神器の争奪戦が繰り広げられている。

その内の一つ〈大帝の剣〉。
身の丈程もある大剣を、軽々と扱う阿部寛。
大柄な体格に合い、映える。

ヒロインは昨今すっかりセックスアピールに余念のないハセキョー。
宇宙人に取り憑かれて変な声で喋る豊臣の姫だって。今もなにかに取り憑かれてるのかしら。

日の本一の兵でお馴染みの真田幸村登場。演じるは名優・津川雅彦。
そういや〈ヤマトタケル〉には奥さんのなつばっぱが出てましたね。
ここにも奇妙なリンクが…。

十勇士サスケをクドカン。
サイゾーを〈北京原人〉ウパ役で一躍名を馳せた本田博太郎さんが。
ココだけの話、ここが一番テンションが上った。

エンケンさん、竹内力さん、六平直政さんが、特殊メイクのほぼ着ぐるみで、変な妖怪みたいな敵キャラを熱演。それでも、それぞれの個性が出てるのは熟練の技術のなせる技か。

物語を〈ヤマトタケル〉のように世界存亡の危機まで広げなかったのは英断。

シリーズ化を狙ってたとしたら、狂気。

大倉孝二さんの毒使い忍者が思いのほか良いキャラで一服の清涼剤でした😊