にしや

渚にてのにしやのレビュー・感想・評価

渚にて(1959年製作の映画)
5.0
終末×潜水艦で(「復活の日」だ!!)ってなりながら見た。
(そもそもで小松左京は本作の原作を読んで「復活の日」を手掛けたらしい。)

丁寧に絶望を重ねていく流れが美しい…。
妻子の死を受け入れきれないグレゴリー・ペックがひとつひとつ言葉を絞りだしながら死と向き合うシーンはいい演技するなあと思った。

サンフランシスコに人がいると思わせて…という描写、たまらん…。放射能汚染された故郷を見て、思わず上陸してしまうシーンもいい。

妻も子供もいる同僚を見て「心配する人がいて羨ましい。自分には心配したくてもする人がいない。」と吐露するシーン、独り身には響くなあ~!

最期の瞬間までどう生きるか、最期の瞬間をどう迎えたいかが静かに丁寧に描かれていて本当にいい。
ウェイターが誰もいない会員制クラブで一人ワインを飲んでビリヤードをするシーンはグッと来た…。
別れのシーンもとても美しい。

ラストシーンは風刺というか警告なのかな~。音楽で唐突に盛り上がってちょっと余韻壊してない!?と思いつつw
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