みおこし

真珠の耳飾りの少女のみおこしのレビュー・感想・評価

真珠の耳飾りの少女(2003年製作の映画)
3.5
舞台は1665年のオランダ。時の天才画家フェルメールの家に使用人として雇われた娘グリートは、日々雑務をこなしている最中、絵画のモデルとして見いだされる。あくまで主従関係を保ったまま、2人の距離は近づいていくが、フェルメールの妻の異常なまでの嫉妬や身分差に阻まれ、思いを打ち明けることはできず…。

みんな大好きコリン・ファース様が、天才フェルメールに扮し、若き日のスカーレット・ヨハンソンがうららかな使用人の娘に扮した話題作。フェルメールのあの有名な絵画「真珠の耳飾りの少女」の裏側にこんなお話があったのか、とどこまでが史実かは分からないものの、とっても感動。この時代設定の映画にありがちな過激な官能シーンなどもほとんどなくて、むしろ指1本触れあえないくらいのピュアな純愛でした。なんといっても主役二人が美しいので、ちょっとした視線を投げ方だけでドキッとするし、最小限のセリフだけでも心情が伝わってきてグッときました。(そもそもロン毛のコリン様にグッときました。笑)
エッシー・デイヴィス扮するフェルメール夫人、そしてトム・ウィルキンソン扮するパトロンのファン・ライフェンなど、脇役たちが全員アクが強くて、とにかくあの手この手でグリートとフェルメールを妨害。ヒステリックな夫人も怖かったけれど、個人的には好色ぶりを前面に出したトム・ウィルキンソンの怪演に戦慄…!グリートが心から嫌悪感を抱いているのが伝わってきて、辛かったな…。

当時のオランダの世界観を忠実に再現したセットや衣装、音楽も圧巻。毎回思いますが、こういう時代考証を担当される映画スタッフの方々、本当に素晴らしいですよね。
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