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Jの悲劇のkojikojiのレビュー・感想・評価

Jの悲劇(2004年製作の映画)
3.5
 2004年のイギリス作品だ。
 主演は007のダニエル・グレイグ。2004年の作品だから、まだまだ彼も若い。

 気持ち悪い男をここまで見事に演じるリス・エバンスに敬服する。まあ、とにかく気持ち悪くて、悪くて。そればかりが心に残る映画だ。面白さは、全てこの気持ち悪さで帳消しになった。気持ち悪いのが好きな方は、面白い作品と思います。

 監督は「ノッティングヒルの恋人」のロジャー・ミッシェル。
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 恋人のクレア(サマンサ・モートン)とピクニックに来ていたジョー(ダニエル・グレイグ)は赤い気球が風に流されているのを見かけて、救出向かう。何人かの男たちがローぷを引っ張り助けようとするが、気球は空高く上がっていってしまう。飛び降りた男たちは助かったが、一人だけ逃げ遅れた男が落下死亡する。

 自分のせいで人一人亡くなったのか、悩むジョーの前に謎の男ジェッド(リス・エバンス)が現れ、彼ににつきまとう。この男の行動にイラつくジョーは、恋人クレアとの仲までギクシャクしだす。

 映画では、大事な気球のシーンが、うまく撮れていない。一旦地上に下ろした気球から、中にいる子供がぐずぐずして降りようとしないのだ。男たちもぐずぐずして子供を下ろそうともしない。必死さがそのシーンだけないのだ。因みに私も、一緒に観ていた妻も「子供をおろせ!」と声を出していた。イライラする。大事なシーンなので、観終わったあと何回も確認してみたが、やっぱり不自然だ。

 これが原因で一人亡くなり、物語の発端になるのだから、話にならない。わざとらしいこのシーンで、この映画は失敗だ。
 ジョーは手を離したことに責任を感じているが、この段階で子供を下ろそうとしない男たちに責任がある。子供さえ降ろしていれば、すぐに手を離せば済むこと。

このシーン以外は、イギリス映画得意の心理戦で面白いだけに残念だ。
ただ、リス・エバンスの気持ち悪さはどうしようもない。

2022.10.14視聴-463
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