あさ

トラスト・ミーのあさのレビュー・感想・評価

トラスト・ミー(1990年製作の映画)
4.8
"He's dead."このくだりまで3分。3分間でもう面白いのが分かる。まだこれから開拓していくから希望の4.8。(て書いてからハル作品を見たけど、これが一番好きだなあ。)

I had a bad day, 私もそう。救済を求めるようにハル・ハートリーを選んだけど、こういう時に映画を観て心を安定させようとするから一生拗らせる。何作か気になっているものを見比べてもこれしか見たくなくて、多分もう導かれてたんだと思う。ビールを買う流れとか天才すぎるでしょう。全てのセリフを書き留めておきたいと思えて、生理的な涙が浮かんでしまう。これは『リチャード二世』以来の感情。

"not because you love me or anything like that, huh?"
"I respect and admire you."
あっ、ぐう、グウ…ってなった。結婚したいのは愛してるからじゃなくて?の返答として0.5秒でそんなこと言わないでよ。"emotionally disturbed?"「病んでる?」病んでるよ。だけど貴方の考える愛の概念が今一番しっくりぐっさりさっくりだよ。からの、「退屈な人になったわね」。ここに来ても脳裏によぎるのが『花束』なのは私の短絡さ。誰しも菅田将暉になったらがっかりするじゃん。でもこのあとの"to motherhood." "bastard."完璧な契りの乾杯で全部チャラ。え~?何。何でこんなに天才なの?もう何書いても阿保にしかならないよ。

TRUSTだった。こんなにしっくり来るタイトルがあるでしょうか。信じることは、愛やリスペクトやアドマイアよりすごい。全部含んでるから(て思ってる)。エイドリアン・シェリーの眼鏡にシャツワンピ、可愛すぎる。横顔のツンとした鼻先も大好き。監督脚本やってるやつ気になる。これが1990年に書かれてるんだもん、2023年を生きる私が遅れすぎている。見てよかった、さもなくば死んでた。
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