深夜遅くから夜明けまでの二組の夫婦の皮肉、軽蔑、罵り、嘲り、なじり、暴露しあいで、どっぷり疲れる作品です。笑;
トニー賞を受賞したエドワード・オールビーの同名舞台劇を、「ウエスト・サイド物語」などの脚本家アーネスト・レーマンが脚色、原作の舞台演出を手がけたマイク・ニコルズが監督、エリザベス・テイラー主演で映画化したモノクロ作品。
アカデミー賞で5冠(主演女優/助演女優/美術/撮影/衣装)
ニューイングランドの大学構内にある住宅で暮らす、大学総長の娘マーサと歴史学者ジョージ。
結婚23年目を迎えた2人は、土曜の深夜2時、マーサの父主催のパーティから帰宅するなり、険悪っぷりが炸裂。さらにこんな時間からマーサはパーティで出会った生物学教授ニックとその妻ハニーを呼んだというのだ。
来客がいてもお構いなし、マーサとジョージのバトルは更に加速し、ニックとハニーも巻き込みつつ、呑んだくれた4人は・・・思わぬ展開へ。
マーサを演じたエリザベス・テイラーの狂気が最高。夫ジョージへの攻撃はとどまるところを知らず、ニックを刺激するエロスモードも。
モノクロ映像、4人の表情のクローズアップ、ラストまでの鍵となるマーサとジョージの息子にまつわる話など、初監督作とは思えない仕上がり。
タイトル『Who's Afraid of Virginia Woolf?』は、ディズニーのアニメ『三匹の子ぶた』の劇中歌「Who's Afraid of the Big Bad Wolf?(狼なんかこわくない)」のBig Bad Wolf(狼)を、監督が影響を受けた英国の小説家ヴァージニア・ウルフに置き換えたものとのこと。
マーサがふざけて歌うシーンと、ラストに出てきます。