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ホラ吹き太閤記のmitakosamaのレビュー・感想・評価

ホラ吹き太閤記(1964年製作の映画)
4.0
傑作!クレイジー初の時代劇。植木等が木下藤吉郎-豊臣秀吉、ハナ肇が織田信長、谷啓が徳川家康とナイスなキャスティング。
寧々が浜美枝、柴田勝家が人見明、前田利家が藤木悠、今川義元が藤田進。
犬塚・安田・桜井・石橋は不参加。ただ青島幸男が大久保彦左衛門の役でクレイジー映画初参戦!

もうね、オープニングの「銭のない奴ぁ俺んとこへ来い!♩」の歌からワクワク感が止まらない。
日吉丸が蜂須賀小六(東野英治郎)、信長に使えて草履番・厩番・足軽頭・侍大将と出世していく。
サラリーマンの出世譚を時代劇に置き換えたが見事なハマリ役。

喜劇映画とはいえ時代劇の出来に妥協がない。かなりちゃんと作ってる。セットやエキストラも豪勢だ。

弱った信長の馬に高価な朝鮮人参を与えるくだりで「いずれ朝鮮に乗り込んでやる」と、後の朝鮮出兵になる台詞があるのもニヤリと笑える。
「ワシが天下を取ったら金の釜で茶を飲む」なんてのもある。

植木等の藤吉郎もいい感じ。「ハァィーっ!」って毎回大声で返事して、とにかく走りまくる。
常に図々しいサラリーマンと違い、頭が低いが積極的という、時代劇ならではのC調キャラ。
ハナ肇も早口で居丈高なキャラで信長を演じ今までとの差別化になってる。

藤吉郎が草履を温める一連のシーン、
さらに城壁を3日で作るくだりがある。これは墨俣城のエピソードを持って来たのかな?
最後は今川義元との桶狭間までを描く。

合戦シーンをヘリでの空撮をするなど、当時では画期的な試みも行われた。
めっちゃロケバスが見切れてるシーンもあるけどね(笑)
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