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蛍火の杜へのレクのネタバレレビュー・内容・結末

蛍火の杜へ(2011年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

『夏目友人帳』の緑川ゆき原作漫画を映画化。

起承転結の話の構成がちゃんとできていて、コンパクトに纏まっています。
44分。短く感じるかもしれませんが、逆にそれが良かったかと思います。
映画というよりはアニメ完結として観るといいかもですね。

音楽も映像と合ってましたし、何と言っても背景の綺麗さ。
そして人物描写も良く、登場人物が少ない分、メイン2人に集中出来ました。

人に触れると消えてしまう。
そこに切なさや儚さ、二人の距離を埋められない一線を感じます。
その設定を活かすかのように、お互いの気持ちが近づいていく。
ギンの一言ひとことが徐々に重みを含んでいく。
そんな気がしました。

オチは途中でわかってしまったんで、何とも言えませんが
「やっとお前に触れられる」
その台詞を聞いた瞬間、ああああああって。

ギンの声は優しく落ち着いていて、蛍の声は今にも泣き出しそうに震えていて。
対照的ではありますが、僅か数秒、抱き合っている時間に二人の気持ちが一つになっていくのがわかりました。

消えていくギンの姿は本当に蛍火のように綺麗で…。
最後は悲しくもどこか心が温かくなりましたね。

人とあやかしの恋。世界観。十分に堪能できました。
自分はこの手の感動ものに滅法弱いのかもしれない。
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