けーはち

敵は本能寺にありのけーはちのレビュー・感想・評価

敵は本能寺にあり(1960年製作の映画)
3.0
本能寺の変と三日天下、という史実通りの物語が、巷間知られた織田信長と明智光秀の確執エピソードにより淡々と描かれる良くも悪くも至極普通な出来の時代劇。合戦シーンはドラマのおまけに過ぎぬ規模で特筆すべきもない。美術や演出も普通、現代人にとっては座組が豪華かどうかもピンと来ない。池波正太郎の書き下ろしオリジナル脚本と言われて、へぇ、とかろうじてなる本作。ただ、光秀役の先々代・松本幸四郎だけが白塗りメイクで(歌舞伎的な演出なのか、白皙の貴公子というキャラ立てなのか、意図は不明)信長と蘭丸にイジメられて額が傷ついて以後、そこが妙に強調されて不気味で印象的なのだった。