短編オムニバスで6話。
それぞれに味があって、伝えたいことも明確で、そしてどことなく軽快で滑稽で人間臭いのが愛おしい。
この手軽さは短編ならでは。
これぞパリ節と感じた
お気に入りは、あの頼りない皿洗い男とカリスマ娼婦の会話。チグハグ具合がとても楽しい。
他も、
・生真面目ウザおじさんは必死のダッシュでフォームが美しすぎて笑えたし、
・手紙を入れ違えちゃったかもと思った後の段取りがポンコツ過ぎたり
・散々理不尽な文句を旦那に浴びせるくせに自分も実は堅実な小心者だったり
・金持ち夫婦が子供の前でも堂々と自分等の醜悪さを見せたしっぺ返しが痛烈で
・お坊ちゃまになりすまして我が物顔な立ち回りを見せる男のふてぶてしいことたるや
一つも余すことなく楽しめました