haruka

ウォーク・ザ・ライン/君につづく道のharukaのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

え?すごいクズなんだけど…。
クスリ、不倫、奥さんへの暴力まがいの行動。
本人側から見た世界では、美しい純愛。
元奥さんの視点で見ると悲しいわ。
押されて結婚したけど何年も放ったらかされ、女として若い時代が無駄に。
キラキラとした世界で栄光と恋愛に溺れる旦那と対象的に、自分は育児だけ。
大金はもらえたし子供には恵まれたのが救いだけど、自尊心は傷ついただろうな。
脇役にしかなれない人生。映画でも脇役でした。

ただ、主役がクスリに狂った背景には虐待があって。
歪んだ家庭で過ごした幼少期が及ぼす影響は、一生涯にわたる。
気持ちが分かって苦しい。
あんな父親を許す必要はないのに。縁を切ってもいいのに。
昔は何が何でも家族として続けるのが大事だったんだろうな。その時代背景は映画に投影され、家族仲良しで終わったけど、現代なら「もう会わない父親」でも正解だと思う。

ジョニーとジューンは実生活でも最後まで添い遂げた。
ジョニーは結婚した後、再び二度もクスリに溺れたし、彼女の妹と不倫したりもしたようだけど。
それでも何があっても決して離れられない相性。
近い時期に死んだっていうのも憧れる。私も夫と同じ日とまでは言わないけど、できれば同じ年ぐらいにはと思うので。

最後に、私にとってのこの映画の一番の魅力は、リース・ウィザースプーン。
Big Little Liesでも思ったけど、彼女が画面に登場して何か声を発した途端、画面が締まって、惹きつけられる。
飛び抜けて美人というわけでもないけど、体中から華やかさという名の粒子が大量に飛び散っているようだ。
本当に素敵な女優。
haruka

haruka