北村匡平『スター女優の文化社会学: 戦後日本が欲望した聖女と魔女』を読んで
最初のほう、時の流れも早いし新聞で出来事どんどん提示してくる感じだったから大丈夫か？と思ったけど後半になるにつれてどんどん絵面に引き込まれる
小津作品の原節子ばっか印象つよかったけど、そりゃそれ以外の作品もあるよな〜
泥だらけでド根性農作業（？）してる原節子の絵面の力強さはすごい
『麦秋』だって、エンディングの後、原節子は秋田の地でこういうことしてるかもしれないけど、小津作品ではまったくそこは見せないもんな
奇しくも義母役が同じく杉村春子だった
『スター女優の文化社会学』ではこれをみた当時の若者たちが、冒頭の「青春」をみて自分たちが戦争で失ってしまった青春時代を強烈に感じた、ということが当時のレビューや思い出話によって分かったという話が書かれており、さすがに涙ちょちょぎれだった
