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マッドマックス2のよーだ育休中のレビュー・感想・評価

マッドマックス2(1981年製作の映画)
4.0
大国間の戦争・市民の暴徒化により各国の統治機能が崩壊。文明レベルの低下した近未来が描かれている。という舞台設定を2作目にして明言いただきました!

後世のヒャッハーな世紀末都市のヴィジュアルに多大な影響を与えたという今作は、さすがに前作と比べるとメッセージ性よりも娯楽作品としての色調が濃い。(当時観たら中東戦争を揶揄した反戦ヒャッハーだったのか?)

先鋭的すぎるファッションセンス。キレッキレのヘアスタイル。トランプみたいな話し方のミュータントじみたアヤトラ。前作を上回るバイオレンスな描写。映像のインパクトが強い。


Maxの風貌や前作ラストに負傷した右腕・左膝を引き摺っているような描写から(後遺障害がのこってしまったのかもしれないが)そこまで時間は流れていない様子。
にも関わらず、片田舎の風景から一面の荒野に舞台が変わるだけで印象がガラッと変わる。

オーストラリア中心部の砂漠を(なぜか)流離うMaxと、なんとかして2,000km近く離れた沿岸部へ出たい砂漠の民族の話しなのに、ヒャッハー達のおかげでパッと見ただの世紀末。

"ガソリンが人間らしく暮らす場所へ行く為のパスポート"

ヒャッハー諸君に付き纏われた石油精製ファミリー達は無事に東海岸(Sunshine Coast)まで辿り着けたのだろうか。ラストの語り口(ブーメラン小僧→北部族長へ就任)からすると辿り着けなかったんだろうなぁ。


Maxが"伝説の戦士・the Road Warrior"のように語り継がれている風だけど、暴走族にリベンジした後は奥さんのところに戻らなかったのね。薄情者!