KayaNanba

メランコリアのKayaNanbaのレビュー・感想・評価

メランコリア(2011年製作の映画)
4.5
リヒャルトワーグナーの音楽と共に美術館で絵画を観ているような気分にさせられる。終始村外れのお屋敷で閉鎖的な空気。世の中とは切り離された場所。日々希望がなく今日死ぬのだと分かっても、それ以前から死を受け入れている。人は必ず死ぬ当たり前の出来事がただその日になったというだけのような話。心理描写が繊細で、言葉にできない感性の琴線に触れる。設定はパニックムービーのカテゴリーなのかもしれないけど、比較的穏やかな生命の幕引きの映画でした。とても好きです。